2011年02月27日

『ドロボー公務員 日本を喰い物にする優雅な特権階級』(若林亜紀・ベストセラーズ[ベスト新書])


 世間には、この本の著者も含めて「公務員」を主語として物事を語る事の非合理性に気づかず未だに「公務員は〜」と語る者が多い。

 実際には、公務員には中央官庁に勤めるキャリア官僚に自衛隊員、公立病院の医師・公立学校の教員など職種は幅広く、その数も多い。

 本書における著者の主張にしたがえば、日本における公務員の総数は917万人になるという(106頁)。

 しかし、「官公庁から支払いを受けた者」を全ていわゆる「公務員」とするのは乱暴だろう。しかも、著者は短期雇用や臨時雇用を含めれば公務員は917万人いる、人口当たりの公務員の数は多い!と主張しながら、「コア公務員」に限ったデータを持ち出して日本の公務員は高給だと非難している。

 このような自身の都合の良いようにデータを扱うテクニックは公務員バッシングをする人にとっては常套手段で、著者がしきりと持ち上げる竹原信一元阿久根市長による「民間等とは、市内民間企業、臨時市役所職員などを指します。」、「民間には農業従事者は含まない」というトンデモな前提による「阿久根市の給与の分析」などが事例として挙げられる(本書では44頁にグラフが掲載されている)。

 それらの問題を無視して、著者の主張に拠れば、一つ一つの事例は「917万分の1」になる訳だ。事例を紹介する上では、それぞれの事例がどの程度総体において当てはまるのかを明示する必要性があるが、著者はそのようなことは行わずに、平気でいくつかの例を一般化して公務員全体に当てはめてしまう。

 例えば、「雲の上の官舎」というタイトルで156頁から東京の公務員専用タワーマンションや「渋谷区の高級住宅街にある財務省官舎」の事例を紹介し、(後者について)「公僕がいちいちこのような浮世離れした超高級住宅地に格安宿舎を建てて住む必要がどこにあるのだろう。」と語っている。

 しかし、それらの「浮世離れした」官舎が公務員宿舎(著者によると、国家公務員宿舎は全国に22万戸あるという(158頁))において一般的な事例なのか、それとも少数事例なのかについては語らない(語るつもりも無いのだろう)。

 私が住んでいる自治体の官舎など昭和50年代建築の老朽化したものも多いのだが(そのような老朽化した官舎がどの程度の割合あるかについては、私は知らない)。私も、老朽化してゴキブリやムカデが頻繁に出る、カビだらけの教員住宅ではなく一般の賃貸住宅に住んでいる。

 このような大雑把な事実認識では、効果的な公務員制度改革についての提言など出来よう筈も無い。

 「無能な味方は敵より厄介」という言葉がある。真に公務員制度改革を望む者は無能な味方である著者をまず批判するべきだろう。
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2010年11月19日

ボジョレー・ヌーヴォーと「ボジョレー・ワイン」


 昨日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日でしたね。コンビニでデュブッフのヌーヴォーとアルベール・ビショーのロゼ・ヌーヴォーを飲みました。

 しかし、ネットでは随分叩かれていますね、ボージョレ・ヌーヴォー。確かにマセラシオン・カルボニックという普通のワインとは違う製法で作られているので、価格の割りに美味しくないにも多いのですが、ボジョレー・ヌーヴォーを叩くのに、ヌーヴォーをつけずに「ボジョレー」というのはアンフェアでしょう。

 ブルゴーニュのボージョレ地区では「ヌーヴォー」ではない普通の「ボージョレ・ワイン」も沢山製造されています。ヌーヴォーしか飲んだことないのにボージョレのワインを美味しくないと批判する人は、普通のビールを飲んだこと無いのに第三のビールを飲んで、「ビールは美味しくない!」と言っているのと同じようなものです。

 まぁ、ボジョレーワイン好きにとって、消費者の多く、そしてワイン好きの多くもボジョレー・ヌーヴォーのイメージからボジョレーのワインを軽視する現状はある意味好ましいのかもしれません。そのおかげでマルセル・ラピエールのようなボジョレーの名生産者のワインは高騰せず、品薄になることも少ないのですから。

 少し前にラピエールのシャトー・カンボン ボージョレ 2005を飲んだのですが、美味しかった…。薄旨系で滋味あふれるワインでした。「薄旨系ワイン」に開眼させてくれたワインでした。

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posted by mit33 at 05:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - ボジョレー・ヌーヴォーと「ボジョレー・ワイン」

2010年08月28日

「竹原信一阿久根市長に関する私見」へのコメントとそれに対する返信


竹原信一阿久根市長に関する私見」へのコメントとそれに対する返信。

まさにおっしゃるとおりです。民主主義ってなんだろうと思います。不況による不満が、公務員への嫉妬・パッシングになっておりその気分を市長が利用しているだけと思われます。僅差で当選したようですが、失礼ながら阿久根市民のレベルを疑います。このような人物が失脚することを願います。
Posted by 岡登 伸一 at 2010年07月31日 15:29


>岡登 伸一さん

竹原氏の行動は(支持している)市民を満足させるものかもしれませんが、その手法を認めてしまうと、竹原氏と反対の思想を持つ人がその手法を利用した場合にどうなるのか。

そのあたりのことを考えて組み上げられてきたシステムの事が理解できていないのでしょうね。もちろん、そのシステムも完璧ではないので改善は必要ですが。

公務員へのバッシングは錦の御旗、これほど使いやすい武器はそう無いですね(笑)。

私は民間人です。

今までのコメントを読んで思ったのは、コメントを寄せている人のうち一体何人が民間人なのだろうということです。

コメントのほとんどの書き込みが公務員やその関係者のものでは?

公務員にだけ厳しい批判が向けられる世の中になってきたのだという被害者意識に
凝り固まっているように見えて大変醜く滑稽です。

話題の市長の行動は、民主主義に基づく政治的手法が間違っているのは事実です。

しかし私はあの市長の志は評価します。

ブログの筆者様がそもそも如何にも公務員といった臭いがプンプンですもんね。公平、正義の公務員って感じ。

公務員やその家族って特徴があるって知ってます?
その職の方と知らずにでも、5分話をすると公務員やその家族だって分かるんですよ。

良く言えば温室育ち。悪く言えば世間知らず。
没個性もしくは強烈な個性の持ち主。意見や批判に対する耐性が無い等。

ぼうやたち、もっと外に目を向けようね。


かなり横にそれましたが、全ての公務員に対する批判を意図した訳ではありません。
かの市長を支持する向きもあるという事を知って頂きたいというのが私の本意でした。


学の無い駄文にお付き合い頂きまして誠に恐縮です。www
Posted by 民間人 at 2010年08月03日 15:29
ブログ筆者様へ

昨日は筆者様のブログに対する多数のコメントを読み、苛立ちにまかせて悪態をついた事をまずはお詫びします。

筆者様の阿久根市長に関する記事とコメントだけを読み、一方的に書き過ぎました。その点を反省いたしております。

その後になって筆者様の過去の記事を読み、実際の筆者様は私の想像していたような偏執的な方では
なかった事が分かりました。私は筆者様を誤解していたようです。

どうやら実際は、阿久根市長に関してのみ意見が異なるといったところのようです。

世間知らず等という悪態をついた事、お詫びして撤回させて頂きます。

大変申し訳ありませんでした。お気を悪くなさりませんようお願いします。

以降、筆者様のブログを時々拝見させて頂きます。
Posted by 民間人 at 2010年08月04日 08:12


>民間人さん

「吐いた唾は呑めぬ」

北海道からです。
阿久根市長がいまやっていることで、
市民に不利益なことがあるのでしょうか。
阿久根市に住みたくないような発言がありましたが
なにか問題があるのでしょうか。
具体的に聞かせてください。

近くの町役場の公用車の駐車場は
役場の建物のすぐ横にあります。
身障者ようの駐車場より良い場所にあります。

ちょっと気温が上がると役場の中は
寒いくらいに冷房が効いています。財政赤字なのに。

これが公務員の基本的考えです。
多少問題あってもペナルティーを与えるできです。
法律を守るのは大切なことですが
荒療治も必要だと思います。

たぶん本人もそれなりの処罰を覚悟してやっていると
思うんですが。
Posted by jjh at 2010年08月21日 14:59


>jjhさん

長期的に見れば市民に大きな不利益があると思います。

現行の専決処分を肯定してしまうと、竹原市長と反対意見を持つ人が首長になった場合もその手段が使えてしまう。

また、役所についてですが、自分が住んでいた市の市役所は夏でも冷房が抑えられていてむしろ暑いぐらいでした。

もちろん全ての役所がそうとは言いませんし(知りようが無い)、jjhさんの言うような役所もあるのでしょうが、そんな極少数の例から「これが公務員の基本的考え」と多くの公務員の考えを決め付ける貴方の考え方には全く同意できません。

彼の著書「独裁者」を読んでごらん。
今までの経緯がわかる。
これだけぶれない人物はなかなか居ないよ。

マスコミで知った印象とずいぶん違う、一度読んでからコメントしたほうが良いよ。
Posted by 魚屋の爺さん at 2010年08月23日 12:47


>魚屋の爺さんさん

「ぶれない」というのは大体いい意味で捉えられているようですが、悪い意味で「ぶれない」人も沢山いますよね。私は竹原市長はそういう人物だと思います。

自身の考えを絶対視し、人の意見を聞こうとしない。

竹原氏の著書は暇があったら読んでみることとします。ちなみに、私は竹原氏の思想を報道だけではなく、彼自身が書いたブログやインタビュー動画からも読み取っています。

議員のレベルが低く、それをよしとする(しょうがないとする)風潮があるんじゃないかな?
Posted by 巡査部長 at 2010年08月23日 23:16


>巡査部長さん

それは、阿久根市にそういう風潮がある、ということでしょうか?

財政危機が阿久根市の問題の本質であると思うのですが、あなたの意見がそのことに少しも触れていないことに、素朴に疑問を抱いたのでコメントしました。

市長のやり方に問題があるのは分かります。
でも、己の既得権益を守ることに躍起になっている市議や職員、彼らを擁護する県議たちと、どちらが罪が重いのでしょう?
表面上はおとなしくしておきながら(時に被害者面をしつつ)、裏で着々と手を回して利益を手に入れる人間のほうがずっと腹黒いし、厄介で恐ろしかったりすると思うのです。

阿久根市のような危機的状況においては、優先するべき問題は、市長の言動よりも、利権に群がる人たちの存在の排除と阿久根市の財政をどのように再建すべきかを考えることではないでしょうか?
マスコミも含め、問題の本質から外れた言論を眼にするたびに、
「いま大事なのはそこではないんじゃないの?」と思います。
阿久根市の問題に限らず、様々な人々のブログやマスコミの報道などを読んできて、私が共通して苛立ちを覚えたことは、最優先すべき急務の問題を脇に置いといて、本質から逸れたまま繰り広げられている言論があまりに多すぎる、ということです。
もちろん、正しい目的を正攻法で遂行するのが最も好ましいと思います。
ただ、阿久根市に関しては、竹原市長×市議会&市職員という構図が現実な訳ですから、この際、方法論よりも各人物の行動の先にある目的は何なのかを考えた上で、公平に評価した意見を聞かせてもらえませんか?

MIT33さん。
素朴な疑問としてお聞きします。
2009/6/6付のレスで、「私が一番問題視しているのは竹原氏が法律を無視して傍若無人な振る舞いをしていることです。世の中にある規則を守る姿勢が無いことです」とおっしゃっているように、あなたが市長の「行動」に憤りを感じているのは分かりました。
では、窮乏している市の財源を目の当たりにしても、己の利益ばかりを叫ぶ阿久根市議たちや市職員のことは、どう思いますか?
どちらの罪が重くて、市民に苦しみを与えると思いますか?
Posted by ちい at 2010年08月24日 04:39


>ちいさん

何を「問題の本質」と捉えるかは、人によって違うでしょう。私は、あくまでそう思ったまでです。

財政危機に関しては、地方自治体自身の責任に帰する部分もあるのは確かですが、全てを地方自治体の責任にするのは非常に難しい問題なのではないでしょうか。

税源の問題からわかるように、日本の地方自治体は中央の意向に左右される部分がありますし、新幹線の駅がない事など、自治体には解決しがたい問題が多々あります。それらが全て職員と市議会議員の責任だとでも言うのでしょうか。

目的が何だとしても、その手法に違法な行為を認めることは出来ないというのが私の考えです。

一部の人が楽できる徳する街つくり、を
みんなが公平に生活できる街つくりに変えようとしている、と思う。

一部の中の人は変化を阻止しようとするわけで。

マスコミに踊らされているのは、無関係な人たちで、
阿久根市民は、以前のリコールによって本質を判断している。

竹原のやり方に賛否あるが、あれぐらいやらないと変えられない。

文章やマスコミ対応がうまい市長より公平で市民のことを考え
変革出来る市長を選ぶ時代が来ていると思う。

動画サイトにUPされている本人のノーカットコメントを見れば
本質はわかると思う。ブログでも伝わりきらない、本人の意思が。


マスコミの動画はニュース番組でも脚色有りの作り物である事がわかる。
Posted by 仮)市民 at 2010年08月28日 07:41


>仮)市民さん

貴方以外にも数名おられますが、何で私がマスコミの報道だけで竹原氏を評価していると思い込んでいるんでしょうね。

私は報道だけではなく、竹原氏のブログ、動画サイトの動画等を見た上で評価しているのですが。
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2010年01月31日

風邪の話その2


 今熱を測ったら36℃台まで熱が下がっていました。頭痛も腹痛もなくなりました。解熱剤なんて飲まなくても、病院行かなくてもちゃんと安静にしていれば風邪は治るってことですね。

 何で日本では風邪をひくと皆病院に行ったり、薬を飲んだりするのか、という事の理由の一つは、前回の日記にも書きましたが、抗生物質というものへの誤解があるからでしょう。つまり、「菌」と「ウイルス」の区別がついていないってことですね。

 抗生物質は「抗生」とあるように、基本的に生物にしか作用しません。なので生物ではないウイルスにはきかない、ってことですね。インフルエンザ治療薬の「タミフル」や「リレンザ」なんかは抗生物質ではなく、「抗ウイルス薬」ですね。

 うちの母親もウイルスと菌の区別がついていませんでしたし。まぁ自分も高校で生物を履修した筈ですが、そこでウイルスと菌の違いを習った記憶は無いので、しょうがないことなのかもしれません。

 二つ目は、「家でゆっくり安静になどしていられない」という人が薬を求めているのではないか、ということ。日本では「風邪ぐらいで仕事を休むなんて…」という風潮があり、風邪で休むなら有給休暇を取れ、という企業が相当数あるようなので、無理矢理解熱剤や咳止め、頭痛薬などで症状を抑え込んで仕事に行こうとする人が薬を求めるのでしょう。

 この問題については昨年10月になんで日本には「sick Leave」がないの?という記事で触れましたが、これも私が常々感じている日本社会の「不寛容さ」の一端だと思います。

 学校において医療に対する知識を実につけさせる教育を行うこと、「病気休暇」を設定する事を法律で定めるなどの方策が考えられますが、実現は難しそうです。
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2010年01月30日

風邪の話


 お久しぶりです。一回更新しなくなるとなかなかペースを戻すのが難しいですね。今回は今ひいている風邪(?)の話をしようとおもいます。

 今体温が38.8℃くらいありますが、HPを更新したり食事をしっかり食べられるくらいには元気です(笑)。自分がひく風邪はだいたい発熱と頭痛、たまに腹痛(下痢)がくるもので、咳や鼻水が沢山出るという事が無いので結構楽なんです。

 体温が38.8℃というのは「高熱」ということらしいですが、大して辛くないので解熱剤も飲んでません(そもそも家に常備していない)。母親は「熱が出ている」と言ったら「病院に行きなさい」と言っていましたが、自分は行く必要は無いと思っているので行きませんでした。

 そもそも病院行ったって解熱剤と抗生物質処方されるぐらいでしょうし。子どもの頃は風邪引くと親が小児科に連れて行ってくれましたが、そこで処方されるのはだいたい抗生物質と「頓服」としての解熱剤でした。典型的な「日本の医者」という感じですね。

 抗生物質ってのは殆どが「菌」に利くものなので、殆どの風邪の原因であるウイルスには利かないそうです(菌が原因の風邪には利く)。基本的に効果がないのに処方されるのは病院の儲けのためというのと、患者(特に子どもの親)が「抗生物質を出してくれ」という要望を出す事が多いからだそうで。

 そりゃあ、いちいち患者に懇切丁寧に抗生物質の作用やウイルスと菌の違いなんかを教えて抗生物質を出さないより、患者の希望通りに抗生物質と解熱剤出してりゃ病院は儲かるし、それで患者は納得するしで、楽っちゃ楽ですよね。

 解熱剤も、基本的に解熱剤は耐え切れないほど熱が高い時にのみ使用するのが正解で、基本的には使用しないほうがいいものだとか。

 なので、基本的には自分は風邪をひいたときは薬は何も飲まずに休養します。熱が耐え切れない時は葛根湯を飲みます(葛根湯は発汗を促し熱を下げる効果があるそうです)。葛根湯は体力がある「実証」系の人向きの薬だそうで、自分にはちょうどいいかな、と思っています。

 いまのところその方法で、2〜3日で風邪は大体治ってしまいます。まぁ、病気に関しては人それぞれで自分の取っている方法が全ての人に利くというわけでしょうから、難しいですね。

 なんだから、「らしい」がやたらと多い記事になってしまったので、最後にいくつか記事を紹介しようと思います。

抗生物質、風邪には効果薄 乱用で耐性菌増加(西日本新聞)

[子供とかぜ薬]抗生物質不要 効果なし、有害無益(yomiDr)

「風邪に抗生物質は不要」と紹介する記事。

風邪と抗生物質(新潟県医師会)

現場の医師の声(抗生物質を原則使用しないという主張)。

風邪に抗生物質は悪か?(六号通り診療所所長のブログ)

現場の医師の声。(「風邪に抗生物質を使う医者は藪医者」という声に反論。「特定の細菌感染を強く疑えば、早期に治療は開始されるべき」という論旨には同意しますが、そこまで厳密に診断している医師がどれほどいるのかという疑問が)
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2009年12月29日

禁煙ファシズム


 自分はタバコを吸わない。いわゆるノンスモーカーだ。両親も吸わない(父親は昔吸っていたらしいが)。

 これからもタバコを吸うことは無いだろうと思う。タバコの煙もあまり好きじゃない。

 しかし、タバコを吸うことを全面的に禁止しろというような、嫌煙家の意見には賛同できない。ちゃんと分煙を気にかけて、吸殻もちゃんと処理しているのならタバコを吸ってもかまわないと思う。

 しかし、日本禁煙学会に代表される「急進的な禁煙論者(禁煙ファシスト)」は全面的に喫煙を否定し、ついにはマンガやアニメ、小説といった作品上でタバコを吸う描写を描く事まで規制しようとしている。

 つい最近も、作品中で「登場人物がタバコを吸っているのはタバコ礼賛に繋がる」として福音館書店に抗議し、販売中止に追い込んでいる(読売新聞:愛煙家おじいさん登場、児童誌が販売中止に)。

 なんて馬鹿らしい行動だろうか。私は嫌煙という「思想ありき」で行動する人々の集団が「学会」を名乗るな、と言いたい。
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posted by mit33 at 12:53 | Comment(3) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 禁煙ファシズム

2009年12月27日

ホンダ・ロゴ


 一昨日、車検に出していた車を引き取ってきました。車検の有効期限があと少しで切れることに気づいたのが12月18日(有効期限は24日)。すぐディーラーに連絡して、次の日車を預けてきました。

ホンダ・ロゴ

 そして車を受け取り日の25日まで代車のホンダ・ロゴに乗っていました。自分はスバルのディーラーなので代車はプレオあたりかと思っていたのですが、ホンダ車でした。過去に買い取りした車なんでしょうかね?

 年式は平成9年。初期型ですね。

 まず乗ってみて感じたのは着座位置の高さ。自分の車(インプレッサ)と比べるとかなり高めに感じます。

 走り出しはかなりスムーズ。段付き感無しに50kmくらいまで加速します。スタートダッシュはインプレッサよりもいいですね(インプレッサは低速トルクがない上にATがお馬鹿なので)。流石CVT、って感じです。

 ただ、55=60kmぐらいになると「ミューン」といった感じの作動音が聞こえてきます。CVTのベルトの音かなー、と思うんですが、ちょっと気になりますね。エンジン音もこれくらいの速度になるとかなり大きくなってきます。

 エンジンブレーキが結構がっつりきくのは個人的に高評価。自分は良くエンジンブレーキを使って速度を制御するので。

 シートのホールドは殆ど無いです。ちょっとでもクイックに曲がると左折の時は右に、右折の時は左に体が流れます(笑)。曲がるときはそろ〜りそろ〜り曲がらないと駄目ですね。

 コンパクトカーですが運転席と助手席はけっこう広々としてます。後部座席には乗っていないので座り心地はわかりませんが・・・

 そこそこのコンパクトカーに仕上がってると思います。特に、CVTの恩恵でしょうか、スタートダッシュの良さは町中で運転することが多い人には良いですね。足車には十分。ファーストカーにはしたくないですけど・・・・・・
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2009年12月21日

「今の天皇家はまさしくどこの馬の骨とも分からない家系。」「天皇一族は神でも「天皇」でもなく人間のクズの集団である。」だそうです


 竹原信一阿久根市長に関する話題。竹原が陰謀論にハマッテしまっている人間で、自分が信じている陰謀論ネタをブログ(さるさる日記)にたくさんアップしている、ということについては既に軽くふれました。

 それらを一個一個挙げていくとキリがないのですが、その中に、「天皇家」に関するネタがあります(2007年06月7日投稿)。簡単にまとめると、

・明治天皇は伊藤博文が手下とすり替えた→現在の天皇家はどこの馬の骨とも分からない家系
・天皇家は数十万人の女性を売春婦として海外に販売した(天皇は日本人女性を売春婦として売ることで儲けていた)
・天皇はCIAとつながっている(CIAの工作員だった)
・天皇一族は神でも「天皇」でもなく人間のクズの集団である。

というものです。陰謀論を語る人によくありがちな、トンデモ本を部分的に引用する手口。

 まともに取り上げるに値しないものだと思って、ここでは取り上げてきませんでしたが、阿久根市の一部の市議がこの問題に対する見解を問いただした為、新聞社がこの問題について報道しました(『西日本新聞』阿久根市長に抗議150件 障害者否定ブログ記載 県教委が調査開始)。

 その記事に竹原の「歴史的事象はどの情報を真実として考えるか、その人のセンス。市長の立場で説明すべきでない場合もある」というコメントが掲載されています。

 読んだ瞬間、頭痛がしてきました。田母神論文を「歴史認識は人によって違う」として擁護している人がいましたが、竹原も田母神も、彼らを擁護する人達も歴史学を馬鹿にしすぎだと思います。

 「それぞれの見解」や「センス」でどんな歴史認識もOK、とするのなら歴史学者なんていらないし、自分の論文ももっとスラスラ書けるんですよ(笑)。

 ブログの天皇家関連の記事がニュースに取り上げられた後、竹原は当該部分の記述から「天皇」という部分のみを削除しましたが、こんなことするくらいなら記事をまるごと削除した方がいさぎよくていいと思うんですけどね。

 「天皇って文字消せばいいんだろ!」って小学生の言い訳ですか?まぁ、こんな陰謀論関係のネタよりももっと追求すべきところはたくさんあるので、マスコミはそのあたりをもっと責めていってほしいな、と思います。
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当HPの阿久根市に関する記事一覧

印象付けの手法と公務員バッシング(2009年05月26日)
竹原信一阿久根市長に関する私見(2009年06月02日)
竹原信一阿久根市長に関する私見と学校給食について(2009年06月04日)
「竹原王国」でも作って日本から独立したら?(2009年07月31日)
竹原信一阿久根市長の言動が相変わらず酷い(2009年11月09日)
「公務員制度改革」を望む人こそ、竹原信一阿久根市長を糾弾するべきだと思う(2009年11月10日)
他のブログで当HPの記事が取り上げられて嬉しいので反応してみる(2009年11月10日)
地方議会の議員のレベル(2009年11月11日)
田母神=竹原メソッド(2009年12月04日)
「今の天皇家はまさしくどこの馬の骨とも分からない家系。」「天皇一族は神でも「天皇」でもなく人間のクズの集団である。」だそうです(2009年12月21日)
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2009年12月19日

カジノについて


 日本には、カジノ等の「賭博」をやたらと敵視する人が多い。しかし、その是非はともかくとして、人間が本能的に求めるものであるということは事実だ。

 そんな、「人間が本能的に求めるもの」を禁止したらどうなるか。危険を冒してでも「それ」を確保して分け与える裏社会の人間の勢力を拡大させる事になる。それは、禁酒法時代のアメリカでギャングが勢力を伸ばしたことからも明らか。

 だから、酒やタバコ、賭博といった人間が本能的に求めるものは、全面的に禁止したりせずに、政府が適度に規制しつつ、その存在を許すのが得策なのだ。

 カジノ、というと治安が悪いと思われがちだが、アメリカのラスベガスがアメリカの中でも治安が良い方の都市であるように、取り締まりのやり方次第。マカオは東京よりも治安が良いと思う、とマカオに住んだことのある人は言っていた。

 私は、地方都市がカジノを設置することは問題ないと思う。「暴力団の資金源になるのでは」等という人は、現時点で違法カジノがいくつも存在し、それが暴力団の資金源になっている、という事実を認識すべき。むしろ、カジノを法的に許可することで、暴力団の資金源の一つを断つことが出来る。
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2009年12月17日

図書館での飲食について



 国会図書館に行く必要があるので、国会図書館周辺の飲食店について調べようと思って色々調べていたら、こんなページを見つけた。

 国会図書館が運営する、図書館に関する情報を発信しているサイトに掲載された、アメリカの医学系図書館における飲食についての記事。

CA814 - 図書館における飲食問題 / 堀越敬祐

 ホールステッド等はテキサス,アーカンサス,ルイジアナ,オクラホマ,ニューメキシコの5つの州の医学系図書館238館に対して,館内での飲食問題に関する郵送調査を実施した。回答を寄せたのは121館,内訳は病院図書館が86館,大学医学図書館が20館,その他が15館だった。

食べ物については,121館のうち14%は図書館内のどこにおいても許していなかった。残りの104館は館内での食事は許しているといい,それらの図書館のうち40%は館内のどこでもよいとしており,46%は職員の休憩所や事務スペースなどの限定された区域においてのみ許していた。また,飲み物については,121館のうち約7%が館内での飲み物を一切禁止している一方,43%は館内全スペースでの飲み物を認め,50%は職員の休憩所や事務スペースなどの限定された区域でのみ許可をしていた。
(中略)
この報告が出されてからある図書館では,館内での飲み物を許可しはじめて,利用者をたいへん喜ばせたという。

 アメリカの医学系図書館においては、館内で飲食を許可している図書館が多数派で、「館内のどの場所でも食事をして良い」としている図書館も相当数ある、ということに驚いた。

 日本では館内で飲食が可能な図書館は殆ど無いと思う。ちなみに、うちの大学の附属図書館は一部スペースにおいてはペットボトルや水筒に入れた飲み物なら飲むことが出来る(あと、入り口のエントランスにスターバックスコーヒーが入っている)。

 毎日のように図書館に通っていて、館内で食事をしたいと思ったことはないが、飲み物が飲みたい、と思ったことはある。

 資料の汚損の可能性などを考えると、そう簡単に導入は出来ないと思うが、飲食スペースを設けることぐらいは出来るのではないかと思う。

 まぁ、個人的には飲食を許可するよりも、開館時間を延長してくれた方がありがたいのですが・・・。これについても、アメリカの大学図書館は24時間開館しているところが多い、という記事を見たことがある。

 勉強する環境が整っているようで、羨ましい限りだ。
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2009年12月10日

読売新聞>>>>>>>朝日新聞 (論外)毎日新聞


 こんなタイトルですが、新聞社の報道姿勢に関するネタじゃありません(笑)。過去の記事データベースの使いやすさについてのお話です。

 今修士論文の為に明治から現在に至るまでの新聞記事を集めているのですが、読売新聞のデータベース「明治・大正・昭和の読売新聞」は本当に素晴らしい。

 まず明治時代、大正時代の新聞もデータベース化されていること。そして、検索・閲覧ソフトの使い勝手が非常に良い。特に閲覧ソフトは記事の拡大・縮小、位置移動がスムーズに出来、範囲指定印刷も簡単に出来る。新聞記事は一面をA4サイズに印刷すると文字がつぶれて読めなくなるので、範囲指定印刷を頻繁に必要とするので、そのやり方が簡単なのは非常に高ポイント。

 しかも、印刷するとヘッダの部分に「何年何月何日の、朝刊もしくは夕刊の何面」かということを印字してくれるという親切設計。本当素晴らしいです。

 それに対して朝日新聞の「戦前紙面データベース」は昭和元年からしかデータベース化されていない。ソフトの使い勝手も悪い。「聞蔵」はPDF形式での表示なのでスクロールがもっさりしてるし、範囲指定印刷もしにくいし、年月日の印刷もない。

 まぁ、それでも「戦前の紙面データベース」を発行していない毎日新聞に比べりゃマシですが。データベース化されてるのは1991年以降って・・・・・・。読売新聞と朝日新聞を見習え!(笑)

 まぁ、そんなこんなで読売新聞は素晴らしいなと思う今日この頃です。朝日新聞のデータベース化されていない記事と、毎日新聞の過去の記事を読むために図書館にこもってマイクロフィルムを読まないとなぁ・・・。
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2009年12月04日

田母神=竹原メソッド


 竹原信一氏のブログでの発言(書き込み)が大々的にニュースになった→(一例)為か、「竹原信一」で検索して私のHPに来る人が増えました。竹原信一で検索したら1ページ目にくるんですね、このHP。

 この発言に関しては既にツッコミをいれたのですが、報道により、ブログを見るだけではわからなかった新情報が判明しました。

「高度医療が障害者生き残らす」阿久根市長ブログに波紋
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20091203-OYS1T00198.htm

 竹原市長は取材に対し、「養護学校に勤めている人から聞いた情報をそのまま書いた。事実と思う。障害者を死なせろとかいう話ではない」と説明している。

 ・・・・・・あれ?なんかデジャブが・・・

広島平和記念式「被爆者ほとんどいない」田母神氏が演説
http://www.asahi.com/national/update/0824/OSK200908240105.html

田母神氏は式には出ていない。同氏は朝日新聞の取材に、発言の根拠について「広島の知人がみんなそう言っている」と説明した。

 ・・・田母神氏の発言と同じ形ですね。二人の共通点は航空自衛隊出身ということ。航空自衛隊では情報の裏付けは「知人が言ってた」でオッケーなんでしょうか。

 この、「発言の根拠を問われた時に、知人から聞いた話」で切り抜けるやり口を私は「田母神=竹原メソッド」と名付けようと思います。汎用性高いメソッドだと思いますよ。使い方も簡単。

 ただ、使いどころを間違うと一気に信用を失うのでお気をつけて。
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当HPの阿久根市に関する記事一覧

印象付けの手法と公務員バッシング(2009年05月26日)
竹原信一阿久根市長に関する私見(2009年06月02日)
竹原信一阿久根市長に関する私見と学校給食について(2009年06月04日)
「竹原王国」でも作って日本から独立したら?(2009年07月31日)
竹原信一阿久根市長の言動が相変わらず酷い(2009年11月09日)
「公務員制度改革」を望む人こそ、竹原信一阿久根市長を糾弾するべきだと思う(2009年11月10日)
他のブログで当HPの記事が取り上げられて嬉しいので反応してみる(2009年11月10日)
地方議会の議員のレベル(2009年11月11日)
田母神=竹原メソッド(2009年12月04日)
「今の天皇家はまさしくどこの馬の骨とも分からない家系。」「天皇一族は神でも「天皇」でもなく人間のクズの集団である。」だそうです(2009年12月21日)
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2009年12月03日

田母神俊雄氏がテレフォンショッキングに出演


 田母神俊雄氏が『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングに出演するそうです。石原慎太郎氏の紹介だそうです。

 今自分の部屋ではテレビが映らない(テレビ線を切っている)ので、見れないのがちょっと残念です。

テレフォンショッキングで呼ぶ「友人」は結構前に決っているそうですが、自分は是非「広島の知人」を呼んで欲しいと思っています。

 田母神氏の広島の知人とは「並んでいる人は広島市民も広島県民もほとんどいない」「被爆者も、被爆者の家族もほとんどいない」ということを田母神氏に吹き込んだ人です。実在するかどうか自体不明ですが(笑)。

 以下引用(強調部は筆者による)

広島平和記念式「被爆者ほとんどいない」田母神氏が演説
http://www.asahi.com/national/update/0824/OSK200908240105.html

 田母神(たもがみ)俊雄・元航空幕僚長は24日、堺市で衆院選大阪17区に立候補している改革クラブ前職の応援演説に立ち、今月6日の広島原爆の日に広島市で開かれた平和記念式について、「被爆者はほとんどいない」「並んでいるのは左翼」と述べた。被爆者団体は反発している。

 田母神氏は演説で、6日に講演で広島市に行ったことに触れ、平和記念式について「並んでいる人は広島市民も広島県民もほとんどいない」「被爆者も、被爆者の家族もほとんどいない」と発言。「左翼の大会なんです、あれは」とし、麻生首相が式であいさつしたことを「マンガです、ほとんど」と評した。

(中略)

田母神氏は式には出ていない。同氏は朝日新聞の取材に、発言の根拠について「広島の知人がみんなそう言っている」と説明した。

 6日の広島市での講演で田母神氏は、核廃絶に取り組むとした広島市長の平和宣言を「夢物語」と批判し、持論の核武装論を展開した。

 こんな事を言う人が原爆が投下された日に広島で講演出来て、こんな発言をしても襲われる事も無く、キー局の看板番組に出演できるんですから、日本って本当言論の自由がある国だなぁ、と思います。
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2009年11月25日

大学における「ムダ」と「無駄遣い」


 事業仕分けで科学研究関連予算の削減の方針が示された事に関して、(主に理系の)研究に携わる人々の間から反対の声が上がり、東大、京大、早慶等の9学長、塾長が共同声明を発表する等の動きも出ているようです。

 ネットでの反応を見ると大方予算削減方針に対する非難一色なんですが、冷静に現状を分析した上で発言をしている方がいました。藤田保健衛生大学教授の宮川剛氏(実験心理学)です。宮川氏はブログで

研究ブログ 2009/11/23 ムダを減らすことはできないだろうか

事業仕分けが私たち研究者に波紋を投げかけています。仕分け人の方々の質問や結論が的を外しがちであったということは問題としてあるものの、こういった予算についての議論がオープンにされたことは非常に画期的で素晴らしいことであるのは間違いないと思います。
私は多数の学会や関係機関・団体より、予算を減らさないで欲しい旨の意見を文科省や総合科学技術会議に送ることを促すメールをいただきました。予算を減らさないでいただきたいのはやまやまなのですが、事業仕分けにおいての私たちへの基本的な問いをよく考えてみますとそれは、「ムダは無いのか、効率化できることはないのか」ということであると思います。その仕分け人の方々の個別の指摘に関しては適切とは言えないことがかなりあったと思いますが、研究者側の対応として、問いかけの核心の主旨には答えずに、個別の件に単純に反論して予算を減らさないようにして欲しいという姿勢については私は少し違うのではないか、と感じるわけです。
といいますのは、私がアメリカでの5年間の滞在の後に日本に帰国して以来、日本の研究システムにはなんとムダが多いことか、と強く感じてきたからです。

「ムダはないですか」という問いが主旨なのですから、「申しわけありません、確かにムダはありますので、改善する努力をいたします。しかし、重要なxxxやyyyの予算は減らさないでいただきたい」という姿勢で答えていくのが本道なのではないでしょうか。

ずばり、日本の研究業界のシステムにはたくさんのムダがあり、膨大な額の貴重な税金をムダに浪費している側面があると断言します。

と述べ、「単年度予算制度により不要なものが購入されている」、「輸入業者を仲介する事によりメーカーから直接購入するよりも多額の費用がかかっている」、「裕福な研究室は使われていない実験機器が多数存在している」等と具体的に「ムダ」の存在を明らかにしている。

「裕福な研究室は使われていない実験機器が多数存在している」という点に関しては「水商売ウォッチング」で有名な山形大学助教授の天羽優子氏のHPで天羽氏の実体験が紹介されている。

テーマ潰れてしもたがな 第10章:軽部研の移転

 2002年3月末を持って、軽部教授が東大を退職し、東京工科大に移動したため、東大先端研の軽部研究室は解散した。
(中略)
 そうなると、測定装置を阪大で動かす方が都合がよい。軽部研には、私が学位を取るときに買ってもらったTDRの装置があるはずだし、おそらく誰も使っていないから、頼めば貸してもらえるのではないかと考えた。それで、柳田教授にその旨話をしたところ、軽部教授とは知り合いだということで、直接電話で軽部教授に頼んでもらってOKの返事をもらった。あとは現場で手配してくれ、ということになり、装置を探して置いてほしいという連絡をした。
(中略)
 そうしたら、1年以上前の返納の書類の中にそれらしいものがあった。手書きの書類に書かれた備品番号で、データベースを検索してもらい、メーカーと型番から、探していたデジタイジングオシロに間違いないことがわかった。つまり、1年以上前に返納され、回収業者に引き取られたということだ。あきらめきれずに回収業者に電話してみたが、とっくの昔にスクラップにされた後だった。

 購入したのは平成6年である。まだ10年も経っていない。償却期間も過ぎていないし、保存状態にもよるが、完璧に動作したはずだ。手書きの書類には、「古くなって修理ができない」といった意味のことが書いてあったが、とんでもない話である。買った当初のセットの値段が340万円、うちデジタイジングオシロ単体の値段が280万円ほどだったと記憶している。

 正直、非常にショックだった。まともな管理をしてくれることを期待して、引っ越し直前にわざわざ出かけていってラベルを貼って整理をしたのに、それが全く活かされなかった。しかも、捨てたということを、軽部教授も、装置探しを手伝ってくれた矢野さんも把握していなかった。一体誰が廃棄作業をやったのだろう。こんなことなら、どうせ誰も使いそうになかったわけだし、何か理由をつけてお茶大にでも借り出しておけばよかった。
(中略)
 装置を引き取りに行ったときに、昔の知り合いの留学生の人に会ったのだが、軽部研の廃棄のやりかたを見て「非常にもったいない」と憤慨していた。「必用なものを研究室で見つけてたら自分のポケットに入れないと無くなって結局使えない」とも言っていた。「ポケットに入れる」はまあ冗談としても、利用可能で必用なものが正規の手続きを踏んで無くなることは事実だった。大学はどこも予算が無いのが普通だから、旧帝大などにある研究室が解散したり移動したりで大規模な返納があるときは、とりあえず近場や関連の研究室に必用なものがあったら取りに来るように連絡し、使えるものは使える場所で使ってもらうようにして、もう本当にどうしようもないものだけを実際に捨てることが多い。しかし軽部研は予算が潤沢にあって、そういう苦労をあまり実感していないのか、どこかに譲るという手間をかけずに本当にスクラップにしてしまうのが常らしい。

 また、「輸入業者を仲介する事によりメーカーから直接購入するよりも多額の費用がかかっている」件に関しては、「輸入業者」では無いが「業者が介入」していることにより金が余計にかかったという経験がある。

 私の所属する研究科ではコース毎に、年十数万の予算が配分されている。一年ほど前、研究室で共用しているパソコンが壊れたので、その予算を使って新しいパソコンを購入しようとしたところ、一旦業者を通さないと予算を使っての購入はできないということで業者を通して購入した事があった。パソコン一台で数万円のマージンが乗っていたと記憶している。

 サポートをしてくれる訳でも無いのに、何故業者を通さなければならないのか。普通のデスクトップパソコン購入などネットで数回クリックして入力すれば済む話なのに、業者を通す事で余計な手間(申請書類作成等)がかかるだけだ。

 大学にいればわかるが、「ムダ」や「無駄遣い」はいくらでもある。宮川氏は

皆様、限られた研究資源で最大のアウトプットがでるような最適な仕組みをこの機会に考えてみるというのはいかがでしょうか?他にも各種の事務処理手続きや、教育・研究の仕組みで改良できること、潜在的なムダ、潜在的な「埋蔵金」や「埋蔵労働力」はないでしょうか?研究費の総額が今後、減ったとしても増えたとしても、それが限られていることにはかわりないわけです。
不思議なことに事業仕分けはこういったことを私たちが考える絶好の機会を提供してくれたように感じます。

と述べているが、まさにその通りだと思う。ただ反発するだけでは世論の賛同は得られない。
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posted by mit33 at 01:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 大学における「ムダ」と「無駄遣い」
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